西国三十三所の御詠歌を父が写した本を見ながら唱えることがありました。この御詠歌は実に不可思議なフレージングで詠まれます。単語の途中での息継ぎが何度も出てきます。その外し方、思い当たる歌があります。ユーミンの歌です。私は歌詞よりも曲を聴く人ですが、かつて、ユーミンの歌の詞をしっかり聴いていてどうも理解できない言葉がありました。プリントされた歌詞を見ると単語の途中で息継ぎがあって、そのために次の単語と続いてまるで別の単語と聴いてしまっていたのでした。これはおかしい、と人に言うと、そう聴いてはいけないと言われて、そんなものかと妙に感心したものです。ユーミンの歌も御詠歌も何回も聴いているのですが、この2つが、今回、私の中で結びついてしまいました。こうなると気になって仕方がない。その背景等々を考えてしまいます。もちろん、直接的な関係ではなく、もっと深いところ、言語学的あるいは音楽における言葉の意味等々です。答えはそうそう簡単に見つかるものではありませんが、少なくとも御詠歌の聴き方は変わります。
この日曜日、NHK-TVの「小さな旅」を観ていて、そのテーマ音楽を作曲した大野雄二の「NHK特集 シベリア鉄道 ロシア号の旅」が聴きたくなって実家からカセットテープを持ってきました。レコードを持っているのですが再生するシステムがないので、当時、カセットテープに録音した音源を聴く次第です。この番組は1982年2月に放送されました。音楽にも映像にも魅了されてしまってレコードを買い求めました。大野雄二の音楽はメロディーもリズムも音色もすごくノスタルジーを感じます。あたたくてやさしくて、ちょっとばかりウェットで、ノスタルジーを感じつつもいつ聴いても新鮮です。レコードとカセットテープというアナログの音も実にやさしい。ロシアには行ったことがありませんがシベリア鉄道に乗ったらきっとこの音楽を心の中で奏でてしまうでしょう。音の記憶です。
2009/01/06
御詠歌のフレージング
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