細切れの時間を使って研修資料を作成しています。テーマは「授業に活かす音楽療法のエッセンス」で、私が2000年(平成12年)に国立特別支援教育総合研究所で研修中に取り組んだときと同じです。2000年というと今から26年も前のことですが当時ひっかかっていたことが今なお「解決」されることなくひっかかっています。そして、今回はその頃から溜めこんでいたスライドをそのままだったり手を加えたりして使うことになりました。
2010年に作成したスライドで磯山雅氏の文を引用しているものがありました。当時まさに意を得たりと思ったにちがいなく、今も同じなのでここに引きます。出典はURLを見ると朝日カルチャーセンターのサイトですが今は見ることができません。カルチャーセンターの講座の紹介文だと思います。
音楽は、諸芸術のうちでも、もっとも純粋な時間芸術ということができる。音楽は時間のうちに展開され、日常的時間の代替となり、時間を豊かに充実させ、ついには時間を超える次元を、存在に対して切り開く。また音楽は、人間の時間への挑戦であり、人間による時間の構造化であるとともに、人間が時間的存在としての自己を克服する、究極の表現手段ともなっている。このような認識に基づいて、音楽が人間に与える感動の根源を問いたいと思う。(礒山 雅 2009)
これほどまでに私が音楽療法における音楽の“核心”について考えていることを言語化しているテキストは他に知りません。私が音楽の機能について自分の考えを文言化した最も古いものは1984年の日付があります。この間に音楽専科だったりミュージック・ケアと出会ったり、そして、現象学と出会ったことで私の思索が深まりました。前進したかどうかは心もとない限りですが。
さて、今回、1時間、およそ100人に実技中心でミュージック・ケアを伝えるのは至難の業です。当日は実技中心の楽しい時間としてスライドは事前に配布して事後にふりかえりとして見ていただくことにしたいと考えています。