2004/05/29

こころが行き交うつながり

■金曜日、勤務先の養護学校の社会見学で松阪市に新しくオープンした農業公園ベルファームに行ってきました。初夏らしい明るい青空で暑いくらいでした。イングリッシュガーデンは花も咲いていましたが私は伸びて横になった芝のキラキラとした輝きに見入ってしまいました。この草の中にしゃがんで触れる子もいて…わかるわかる!
■ここのイングリッシュガーデンはバラクライングリッシュガーデンのケイ山田さんの監修とのこと。そういえばバラクライングリッシュガーデンにはもう2年以上行ってない。■NHK-TVの「21世紀ビジネス塾 シリーズ 地域が自立する日 第1回 『段々畑を農協が変えた』」を見て意を得たりとうなずいてしまいました。「零細農家」ばかりなのだが年収1000万円を超える農家が200軒以上もある。農家が選んだ作物を作って自分でパッケージして値段を決めて、6か所の直売所のどこに何をどれだけ出荷するのかなど、全部自分で決める。売れ残りは翌日出荷場に戻ってきて引き取る。商品にはすべて自分の名前が出る。顔の見える仕事だ。松阪ベルファームにもそんな店がありました。売り場には生産者の顔写真まであります。みんなこだわりの商品です。値段は高かったり安かったりでおもしろいのだが、何よりも安心感がある。こころが行き交うつながりがある。

2004/05/27

包丁を砥ぐ

■日曜日にミュージック・ケア初級総合研修三重会場2日目がありました。1日目に5曲、2日目に13曲、計18曲のレクチャーがありました。今年度からはテキストも使っての研修ですが習得の難しさは変わりません。私は研修を終えてのサポートですが、ひたすら先生の真似をして基本の動作を確認しようと必死でした。
■昨夜、“パエリアの素”を使って炊飯器でパエリヤを作ってみました。米3合とシーフードミックス、そして“パエリアの素”を入れてスイッチを入れるだけです。なかなかの美味だけどやっぱりスパイスをアセンブルするところから自分で作りたいと思うのだ。
■朝から家の電気工事で休暇を取っていました。30分の予定がなかなか終わらなくて、でも、いつ終わるかも知れないのでパソコンを開けて仕事するまでもなく家の片付けをしていました。それも一段落して、次に包丁を砥ぎました。切れ味を確かめたくてネギやキャベツを切って夕食の準備としました。砥いだ包丁の切れ味はスパッというようりもネットリとした質感です。包丁の切れ味は料理そのものを面白くする。夕食はお好み焼きでした。

2004/05/22

MC研修始まる

■ミュージック・ケア初級総合研修三重会場が始まりました。研修主任の野中千枝先生の基本の動作のなんと美しいことか! 私はその技を自分のものにしようと初心に返って集中していました。サポーターといえども気の抜けない研修です。
■研修の会場までの道から麦秋の麦畑が見えました。今年の麦秋は早く訪れました。
■北朝鮮から拉致被害者の家族が帰国する報道が続いています。私はこの拉致という行為がどうしても許せない。そして、日本はどうして毅然としてそのことをアピールしないのか、私は理解できない。「人道支援」も日本政府が北朝鮮国内で独自の「配給所」などを設けていちばん困っている人たちに直接物資を届けるべきではないのか! 拉致だけでなく、そもそも自国民が逃げ出すような国を作った北朝鮮の「リーダー」たちはその責任と恥を思い知るべきだ。
■このところの長雨で洗濯物が乾かず、ジーンズも乾燥機にかけたら「ふんわり」仕上げになって肌触りが変わってしまいました。だから乾いたジーンズをみんなまた洗濯しました。ジーンズはゴワゴワのバリバリに限る! と思ったらまた雨だ。
■金曜日は出張で鳥羽まで行きました。鳥羽湾に4本マストの帆船が停泊していました。帆は出ていませんでしたが優雅な姿でした。海はオーシャンブルーでした。

2004/05/19

「関係性は専門性を超えるんだって!」

■医療的ケア全国ネットワークのリーフレット「医療的ケアってなぁに?」に「関係性は専門性を超えるんだって!」という見出しを見つけて意を得たりとうなずいています。「その子と日常的な関係の深い人の方が医療スタッフより適切に医療的対応ができるんだョ!」というセンテンスは誤解を招くかも知れませんが、多くの時間をいっしょに過ごす人たちとの関係性は子どもたちと保護者のみなさんにとって何よりも安心できるよりどころであると考えています。医療や音楽療法などの専門性が障害児学校の教職員に求められるようになってきていますが、学校の教職員の基本的なスタンスは子どもたちと保護者との厚い関係性です。学校の教職員だからこそなし得ることを見つめ直し、再確認しながらこの教育の変革の時に積極的にかかわっていきたいのです。尚、誤解がないようにリーフレットからこのテキストも紹介しておきます。「お医者さん、看護師さんにもお願いしたい事がいっぱいあるんだ! 専門スタッフの必要性を否定するものではありません。お医者さんや看護師さんが学校や地域施設でその経験や技術を生かし、専門スタッフとしての役割を果たすことはますます必要になっています。研修・指導・難易度の高いケア。教師・へルパーのバックアップ・サポート。訪問看護の充実(重症心身障害児に対応するステーションはまだまだ足りません。)」
■オーシャンブルーの腕時計が届きました。なかなか届かないので宅配業者のサイトで検索したら「不在預かり」とか。電話で問い合わせたら再度お届けに上がる途中とのこと。すると間もなく届いてネットサービスの便利さを実感しました。腕時計はきれいなデザインで満足ですが、多軸タイプはやっぱり視認性がいまいちですね。仕事上子どもの発作の時間を正確に把握するにはちょっと目を凝らさなければと思っています。この腕時計はなんと日本製です。今時この値段(\16,000→\4,000)、この仕上げで日本製はちょっとない。それでいてデザインは日本離れしていてこのミスマッチがおもしろい。

2004/05/16

1周年の日曜日のポコ・ア・ポコ

■日曜日のポコ・ア・ポコは1周年を迎えました。今日は23家族のみなさんに来ていただきました。広い会場はいっぱいで、来てくださるみなさんに心から感謝しています。まだ1年、だけどこの1年のあゆみはたとえようもなく大きいものを感じています。これからひとりひとりのお子さんのニーズとホープに応える運営を考えていきたいと思っています。プチポコ=小さい、少人数のポコ・ア・ポコもしていけたらと思いますが、この多忙な中でどこまでできるでしょうか…。そして、ムーブメントや認知学習など、ひとりひとりのお子さんに焦点を合わせたトータルなサポートにも思いが馳せます。日本はほんとに文明国なのかと、つくづく思います。
■ずっとずっと晴れが続いていた日曜日のポコ・ア・ポコも1周年の今日ついに雨が降りました。会場の駐車場の木や壁に這うかたつむりを捕まえてふたりだけの時間を過ごす母娘の姿に私の心も和んでしまいました。ポコ・ア・ポコのプログラムだけでなく、こんな思いがけないスポットのシーンもまた子どもにとっては大切な時間だと思います。余剰性、ノイズといわれる部分です。人はいつもいつも何かの目標に向かって頑張っているわけではありません。ポコ・ア・ポコももっとゆるやかなパラダイム=枠組みでいたいと思うこの頃です。
■昨日、ネットでTIMEXの腕時計を注文しました。文字盤はオーシャンブルーです。深い青。この色をオーシャンブルーとネーミングするデザインのセンスと文脈もまた私には興味津々です。私は腕時計に日と曜日の表示がないと落ち着けません。秒針もピッタリ標準時間に合ってないと気がすまない。そんな自分を笑っていられる自分もまた笑ってしまいます。こんな心理を心理学ではなんというのだろう!?

2004/05/14

カードの束

■今日は朝5時半に家を出る出張があって、そのために昨夜早く寝たのに午前1時30分に目が覚めて、次に眠ったら5時に起きれるかどうかが気になって結局朝まで眠れず! だから24時間丸一日起きていることになりそうです。
■すごく大事なことを忘れてしまっていて、でも、突然思い出してあたふたとする…そんなことが今日ありました。落ち込むことしきりで、ゴンチチを聴いてお酒を飲もうと帰りにレンタルショップに寄ったら今度はレンタルカードがない! カードケースのカードを繰ると診察券やしばらく行かないうちになくなってしまった店のポイントカードが出てきてしばし見入る。結局レンタルせずに帰ってきました。こんなことってある。

2004/05/08

From A Distance

■ベッド・ミドラーが歌う「From A Distance」を久しぶりに聴きました。ポコ・ア・ポコのセッションでフラップ・バルーンに使っている曲です。セッションで使っている演奏はリチャード・クレイダーマンです。ベッド・ミドラーがオリジナルです。聴く度に音楽に溺れるような感覚があります。この曲はどうしてできたのだろうと考えることがあります。クライマックスは曖昧ですがテンションが波打つように繰り返されます。何度繰り返して聴いても終わりのない曲です。不思議な曲です。
■「From A Distance」の文脈は終わりのない旅かも知れません。トリップは目的地が決まった旅、ジャーニーは目的地が決まってない旅、でも、旅の目的はある。目的を見つける旅はなんというのだろうか…

2004/05/07

やわらかな光の一日

■今日はとてもやわらかな光の一日でした。朝から車であちこち走り回っていましたがサングラスをかけなくて済みました。いいえ、サングラスをかけるのがもったいないくらいのやわらかなやさしい光でした。桜並木の葉の間からこぼれる光もなんとやさしかったことか。キラキラしているのに目に痛くない。気象学的には春の大気が云々ということなのでしょうね。自閉症スペクトラム障害の子どもたちにとってはまたとないいい日だったと思います。午後から出勤した養護学校でも子どもたちもいつになくおだやかな表情に思えました。
■創刊間もない『月間プレイボーイ』のインタビューにヘルベルト・フォン・カラヤンが登場したときの言葉をよく思い出します。カラヤンはオーケストラの指揮者、そして、スピード好きです。インタビュアーが「あなたはsinrich(感覚的)ですか?」(ドイツ語のスペルが間違っていたらごめん!)と質問してカラヤンはそうだと答えた、メカニズム好きで緻密な構築にこだわるカラヤンは、実は、自分の感覚のままそうしているという文脈だったように覚えています。私も理論派と見られているようで、確かに、発言や講演は理尽くめですが、理論に基づく文脈の構成を決めるのは私自身の感覚です。感覚に頼って考え判断しています。哲学といってしまえばそれだけなんですが、哲学にしてしまうと不動のものとなってしまうように思います。私がいう感覚とは常に動いている自分自身そのものです。センス、ともいえる。
■昨年も紹介しましたが、ジミー(幾米)の『君のいる場所』(小学館2001)の冒頭にこんな詩があります。「二人は信じる/求める気持ちが出会わせたのだ/信じあう心は美しい/でも揺れ動く心はもっと美しい」(ヴィスワヴァ・シンボルスカ「恋」より) そう、「揺れ動く心はもっと美しい」…コンテンポラリーということ、同時代、今、この一瞬、刹那をいっしょに生きているということの重みは何ものにも換え難いものなのだ。
■そして、美しいということも大切だ。2002年1月にNHK-TVで放送されたファッション・デザイナー川久保玲のドキュメントで、番組の最後に彼女が若い人への言葉としてこう語りました。「もっときれいなものはたくさんある。」何でもそうだけど歩みを止めてはいけない。前へ前へ! 川久保玲も立ち止まらない。だけど、ふと立ち止まったとき生まれるものも美しい。

2004/05/06

脚の感覚

■トライアスロンのレースから遠ざかって4年になります。いちばん苦手だったスイムですが、練習をしているうちに水に包まれている感覚がだんだん好きになってきました。レスキューボートが大波に押し戻されるような荒れた海に入っても恐怖感は感じなくなりました。ところが、水と触れる感じ方が体の部位によってちがうことに気づきました。右脚と左脚でちがうのです。その理由がわかったのは2年前かな…職場の腰痛検査でのこと、椎間板ヘルニアで神経が圧迫されて右脚と左脚の感覚の伝わり方がちがっているとのことです。ドクターが私の脚を刷毛でそっとなぞると感じ方がまるでちがいます。感覚が敏感になるときそのことを思い出します。昨日、そんなことがありました。
■スターバックスのタンブラーにコーヒーを入れて車に乗ろうとして、ちょっとルーフに置いてドアを開けて乗り込んで…タンブラーを乗せたまま走り出してタンブラーは道に落ちて割れてしまいました。これで2個目!

2004/05/04

GW大掃除

■久しぶりにトマトソースを作りました。タマネギのみじん切りがめんどうでフードプロセッサーがほしくなりました。今日のトマトソースはちょっとあっさりしています。作る度にちがいます。それにしても今日のタマネギには泣かされました。涙ポロポロでした。
■GW大掃除で2年前に使っていたメガネを見つけました。アルミのような素材でレンズの下半分はフレームレスのデザインです。気分転換にかけています。フレームが細くて気にならなくて視野が広がったようですが自分の顔に似合っているのでしょうか!?
■前に使っていた万年筆も見つけました。4年前の国立特殊教育総合研究所の講義では2か月間、月曜から金曜まで毎日万年筆でノートを取りました。私のお気に入りのインクはモンブランのロイヤル・ブルーです。明るい鮮やかなブルーです。このインクも1箱出てきました。2か月の間に取ったノートは3穴のバインダーのリフィルに800ページだったかな…鬼のように勉強したことを思い出しました。今の私があるのもこの研修のおかげです。
■このLaVieのHDDのデフラグをしました。所要時間2時間余でした。使い始めて10か月、初めてのメンテナンスです。日によっては10時間くらい使いますがよく応えてくれます。コンピュータは丈夫が一番! 同僚もこのGWにリカバリをするとのことでした。こんなときでないとなかなかメンテナンスはできないものです。
■私のサイトを携帯で見てくださっている方がいて、ほんとに見ることができるのだろうかと自分の携帯でアクセスしてみました。見えました! iモードがhtml(hyper text markup language)を使っていることは知っていましたのでテキストは読めると思っていましたがロゴや画像がモニタに合わせてリサイズされて見えるとは知りませんでした。ただ、1ページの容量が大きいときは超えた分以下がカットされるようです。htmlを採用したことはiモードの卓見だと思います。でもmovaだと通信料がかかるだろうな…
■今、新緑がきれいですね。昨日道に迷った名古屋の国際会議場の並木がとてもきれいでした。

2004/05/03

幸せを感じる音

■名古屋大須のアメ横に行ってきました。コミュニケーションの授業で使う教材を作るパーツ探しです。発光ダイオードを点滅させる電子パーツとオレンジとブルーの発光ダイオードです。スイッチは壁面用のユニバーサルデザインのスイッチを使います。これらのパーツをどんな形にデザインしようかとあれこれ思案中です。
■アメ横のオーディオ専門店の横を通ったとき、聴こえてきたピアノに足が止まりました。1本数十万円~というスピーカーの上にちょこんと乗った高さ25センチくらいの小さなスピーカーから流れるジャズトリオでした。音を聴くだけで幸せを感じるのです。しばし聴き入ってしまいました。ユニットのコーンは木でした。こんなふうに音が人を幸せにすることがあります。音は波動ですが音色は何なのでしょう。
■今日は車でずっと桑田佳祐を聴いていました。この頃『希望の轍』ばかり聴いています。八分音符のリズムの刻みが心地いい。

2004/05/02

ピンク・フロイド

■NHK-TVで「広がる週末起業」を見ました。その中で「社員の目で見ていてはいけない」という言葉がありました。経営者のように全体を見なさいということです。これはどんな事にもいえることです。そして、興味深かったのは、社員として有能な人ほどそうした“サイドビジネス”にチャレンジして結果を出しているということです。「よく遊ぶやつほど仕事ができる」!
■夜、煮豚を作りました。豚肉のブロックに焦げ目をつけてたれを入れて煮るだけ。でも、火をとめてからが勝負です。味は冷えるときに芯まで浸み込むのです。冷えるまでの時間が長ければ長いほど味はよく浸みる。
■煮豚を作りながら見たのはNHK-ETVの「芸術劇場」の「ピンク・フロイド・バレエ」です。ピンク・フロイドの一定のリズムに乗せて少しずつクライマックスにつなげる手法はラヴェルの「ボレロ」に通じるものを感じます。エレキギターのハイなトーンはクールかつアパッショナートです。情熱に満ち溢れています。

2004/05/01

ジンジャーエール

■コーラもいいけどジンジャーエールがこの頃のお気に入りです。近くのイオンでクラシックを置いていて喉にちょっと強い刺激がいい。ドライのジンジャーエールをいっしょに飲めて話せる人はいないかな? 先着順!とはちょっと悪乗りです(^^ゞ
■このゴールデンウィークは家の片付けでスタートしました。いつの間にか増えた本の多さに閉口しています。床に平積みの本がいまさら本棚に入るわけがありません。どれもが大事な本です。そして、やはり平積みになった新聞の切り抜きでこのGWが終わってしまうかも知れないという強迫観念があります。
■部屋の片付けはほとんどが本の片付けなのですが、意外に多かったのが楽譜でした。オーケストラのスコア(総譜)です。私とクラシックとの出会いはモーツァルトのピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466でした。このスコアはなぜか2冊もありました。シューマンの歌曲集「詩人の恋」もありました。恋をするなら詩人の恋、言葉で想いを書き留めたいと思うのです。

『レディ・ムラサキのティーパーティー らせん訳「源氏物語」』

 高橋亨の一連の著書と並んで今私が注目するコンテンポラリーの源氏物語論です。とんでもなく面白い。毬矢まりえ・森山恵の共著です。 毬矢まりえと森山恵はアーサー・ウェイリーが英訳した源氏物語を邦訳しています。ひょんなことからその「らせん訳」を読む前にこの『レディ・ムラサキ・・・』を読...