ポコ・ア・ポコのご案内ハガキを作って印刷しようとしたら買い置きしておいたはずのハガキがない。なんとも非効率で意気消沈してしまう。来生たかおを聴いてしばらく思いにふける。明日は地元の子どもたちのコンサートに行くこともあって午後から街に出ました。ほんとに久しぶりに歩く街で、ちょうど見頃の桜の花がとてもきれいでした。東日本の震災や原発のニュースとはまるで対照的ですが、こんなにおだやかな毎日はいつまで続くのだろうと、ふと思うのです。iPhoneのスクリーンショットのミッフィーの涙は日本の震災を知ってブルーナが描いたもの。「my best wishes to Japan Dick Bruna」のサインの「my best wishes」はどう訳せばいいのだろう。伝えんとするところはわかるつもりなのだが。
夢や希望、被災した人たちにはまだまだ身近に思えない言葉だと察しますが、ここ1〜2年、その大切さを痛感する場面と少なからず対峙することが続いています。夢があったら、希望があったらこんなことにはならなかったのではないかということです。子どもたちへの虐待やひきこもり、「貧しい」といってはならないことはわかっていてもそう思わざるを得ない暮らしの人たち・・・ 3月30日の朝日新聞の社説に「一冊の本とボールの力を」が掲載されてツィッターでも共感のつぶやきが多数ありました。「被災した人に必要なものは。水。食べもの。安心して眠る場所。暖房。医薬品。ガソリン・・・。どれもまだまだ、十分ではない。全力で不足を埋めなければならない。それらを追いかけて、届けたいものがある。心を柔らかくしたり、静めたり、浮き立たせたりするもの。想像の世界へ誘ったり、考えを深めたり、元気がわくのを助けたりするものーー文化とスポーツだ。被災を伝えるたくさんの写真の中で印象に残った2枚がある。1枚は、避難所のストーブを明かりにして本を読む子の落ち着いた表情。もう1枚には、サッカーをする少年たちの笑顔が並んでいた。一冊の本とボール。それは子供たちが生きるための必須栄養素だ。もちろん、おとなにも。厳しい日々には、なおさら必要だ。」この書き出しで始まる社説は人が人として生きていくために欠かせない営みをわかりやすく伝えてくれる。「普段ならば、シャンデリア輝くロビーの豪華な雰囲気も劇場や音楽ホールの楽しみの一つだ。それを今は我慢しよう。でも、表現活動は決して萎縮しないようにしてゆこう。芸術は「精神の自由」のともしびなのだから。」経済の成長や効率ばかりが日本を豊かにするのではないことは誰しも感じていることだと思う。「3・11後」の再生をみんなで探っていきたいと考えるのは私ばかりではないでしょう。教育の役割のひとつは、子どもたちが夢と希望を抱き、くじけないしなやかな心をはぐくむことです。
2011/04/09
「一冊の本とボールの力を」
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