佐渡裕指揮ベルリン・フィルハーモニーのショスタコーヴィチ作曲「交響曲第5番 ニ短調 作品47」のライブ盤が届きました。予約したので発売日に届いた次第。この曲は大学生の時初めて聴いて一時浸っていましたが、こうして聴くのは実に30年ぶりかも知れません。それでも曲のディティールは覚えているものですが、この録音はちょっと他にない、別の曲のように聴こえます。敢えて誤解を怖れずにいえば、オザワと共通するところがあるように思います。実に多彩な音楽でオーケストラの音、ひとつひとつの楽器の音はまるで生き物のようにしなやかで自在に動いているようだ。ソ連当局の圧力下で作曲をしたというショスタコーヴィチも自分の曲がこんなふうに自在に思うままに音が舞うように演奏されるのを待っていたのではないかとさえ思える。壮大な絵巻物のような音楽。心が満たされる音、音楽だ。こんなふうに音楽で幸せを感じて様々なことが想起されることがあるもの。折しも昨日の朝日新聞朝刊で吉田秀和の「音楽展望」を読んで泉の水が惜しみなく湧き出るような文体に触れていたので私も音楽に入りやすかったのかも知れない。音楽を聴くにはちょっとしたテクニックがあった方がいいように思うこともあるが、今夜はそうしたいくつかのファクターがちょっと高いところで出会ったものと思うのだ。
それにしても自宅でその音楽に相応しいシステムと音量で聴くことが難しいのは残念でならない。車がいちばんのリスニングルームと化してしまう。
2011/06/29
佐渡裕+ベルリン・フィル+ショスタコーヴィチ
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