■私のスケジュールのミスからこの土日は山中湖に行くことになってしまいました。P(ペンション)・モーツァルトの予約がそれです。いくつかの行き違いや思い込み、そして、誰かさんのちょっとした悪戯から非日常の世界に迷い込むことがあることを身をもって思い知りました。
■晩秋の冬枯れの葉が金色に輝く富士山スバルライン、今が見頃の山中湖畔の紅葉、P・モーツァルトの深い陰翳の佇まい、私の部屋番号はモーツァルトの「レクイエム」の作品番号のK626、美味しいフランス料理、そして、夜のコンサートのプルミエの素敵な演奏…こんなことってあるのだろうかと、昨日のことなのに信じられないくらいのたくさんの出会いがありました。
■ピアノトリオ、プルミエのことは何も知らなくて、もちろん、昨夜は演奏者の名前も知らなくて、いきなり五感が120%目覚める演奏が私を包み込みました。シャンソンから始まるおしゃれなプログラムですが、どの曲もちょっとひとひねりしてあって、曲の前にもう1曲演奏されるのです。ときにはピアノ伴奏がそっくり書き直されているクラシックもありました。ジャンルは何にしてもスタンダードナンバーへのプラスαは勇気がいるもの。でも、その選曲と編曲からうかがわれるとらわれのない自由な発想は彼女たちの音楽の豊かな裾野を知らしめるものでした。
■昨夜のプログラムで曲名の紹介がないまま演奏が始まった曲で、1曲、何が奏されるのかわかった曲がありました。作曲は誰だったか、よく知られている「マドリガル」です。曲の前に奏される部分に「マドリガル」の伏線が紡ぎ込まれていたのだろうか。聴く者の心を続いて奏する音楽にいざなう選曲と編曲のセンスに脱帽です。
■ドヴォルザークの「ラ・ルーナ」をピアノトリオで聴けたのも大きな収穫でした。今夜、家に帰ってサラ・ブライトマンが歌う「ラ・ルーナ」を聴き直しました。この曲のメロディのなんと美しいこと!
■こんなプルミエだから音楽はほんとに楽しい。生き生きしています。CDアルバム「1ere」(フランス語で左のeの上には点がちょこんとついています)は「“みる”コンサート物語」の音楽集で、この上なくおしゃれでほんとに楽しい。「雨ふり りんちゃん」は最高に楽しい。
■コンサートが終わってプルミエのメンバーと話していて、彼女たちは「こころのバリアフリー・笑顔のお手伝い」「“みる”コンサート物語」の音楽を担当していることを知りました。このようなリソースへのネットワークは大切にしたい。2003年には三重県四日市市で「“みる”コンサート物語」があって来ていただいているとか。知らなかった(×_×) 影絵と語り、そして、音楽という組み合わせは考えただけでわくわくします。発達障害の子どもたちにぜひ来て観て聴いてほしいコンサートです。
■プルミエのチェロ、平山織絵さんのアルバム「full moon」は曲のスピードと音の色彩が実に心地よい緊張感をプレゼントしてくれます。プルミエの活動はもっともっと評価されるべきだと思います。クオリティの評価はあってもある程度のマス、量としての評価があって然るべきではないでしょうか。このあたりはマネージメントの課題かも…。オリジナル集の「full moon」は腑に落ちる音楽です。
■私のミュージックの旅のフィナーレはTOYOTAのF-1マシンのサウンドでした。ヤルノ・トゥルーリがドライブするF-1マシンの咆哮は血が沸き立つ感覚です。私とは何かを教えてくれているように思いました。
■2日で850キロを走ったアテンザ23S-MTはドライバーにとって疲れ知らずでした。四肢を駆使するマニュアル・トランスミッションはドライバーの感覚を統合させるシステムだと思います。
2005/11/13
ペンション・モーツァルトで・・・
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