映画「ワルキューレ」を観ました。封切り初日に観ようと思ったのは昨日のNHK-TVのニュースでこの映画のことを知ったからでした。2時間、文字通り緊張の連続でした。ドイツを舞台にドイツの史実をハリウッドが英語で描くという成り立ちのミスマッチが時々顔を出してはいたものの、映画そのものは密度の濃さという点で出色の出来と思いました。ストーリーを述べることよりも、ここではやはり音楽について触れたいのが私のこだわりです。「ワルキューレ」のサントラ盤はおそらく販売網に乗らないでしょう。印象に残る音楽はありませんでした。では、だからといって、音楽の評価が低いかというと、私はこの映画での音楽の役割はいわゆる劇伴とは趣を異にするものとのとらえでいます。映画の最後の字幕で「SOUND DESIGNER」とあったのは「効果音担当」という意味だったのでしょうが、私には、音と音楽が映像の一部のように思えました。それは劇伴とか効果音という範疇を超えて脚本の一部であるかのように思えたのです。この映画で音楽が最大の音量になったのは10分も続くエンディングの字幕の終わり近くでした。それまで音楽は、音楽としてはただただ控えめに徹していました。シュタウフェンベルク大佐が描く「戦後」の祖国のあるべき姿への道のりの遠さを表しているかのようでした。このことに気づいたのはエンディングの字幕を10分近く見つめたときでした。こんな劇伴もあるのだと、今日は大きな発見がありました。
今日のランチはオイルサーディンのパスタを作ってみました。オイルサーディンは市販のもの、国産を使いました。店にこれしか置いてなかったこともありますが、日本の食卓文化の延長線上の味付けはやはり安心です。天鷹唐辛子は七味で代用したもののネギをたっぷり使ってなかなかの美味でした。それこそ味を占めたとばかり、しばらく作り続けてしまいそうでもあります。
2009/03/20
映画「ワルキューレ」
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