昨日、八ヶ岳の車山に行ってきました。車山肩駐車場から頂上まで往復約2時間のコースでしたが冬2000m級の冬山の低温を身をもって知る経験となりました。諏訪茅野インターチェンジを下りてビーナスラインにアクセスする道路には所々深い雪の轍があって二駆のスタッドレスでは少々心もとなかったですがビーナスラインは除雪された雪が路側に積まれて狭くなっているものの路面はドライでした。午前9時前に駐車所に着くとすでに50台ほどの車があって準備をしたりすでに山腹まで登ったりしている登山客の姿がありました。
駐車場で靴を履き替えたりアイゼンを着けたり、そしてカメラの用意をしていたら指先が冷たいのを通り越して感覚がなくなっていることに気づきました。オデッセイの車外温度計は-9℃で誤差を考えてもこれまで体験したことのない低温でした。右手中指の爪付近は全く感覚がなくこれは危ないと慌ててウエアのファスナーを開けて指先を脇の下に入れました。次第に指先がジンジンしてきて感覚が戻ってきたのでウールのインナーグローブを着けて準備を続けました。その手袋は薄いのに防寒という点では効果てきめんでした。山に登るときはその上から厳冬期用のグローブを着けたのですが指先の冷えはずっと続いて時々脇の下に入れて温めました。中腹あたりで同行の知人が私の顔を見て「顔が青い」と言うのでびっくりしました。顔の寒さは指先ほどではなく大丈夫と思っていたのですが微風であっても風が当たる左の頬はかなり冷えていたわけです。ハードシェルのフードを被るとすぐに暖かさがわかってこれも初体験でした。天気は上々、風も3m予報で眺望も素晴らしかったのですがその寒さは初めて経験するもので低温の怖さを実感しました。体幹は雪山用のインナーを含め重ね着をしていたのでむしろ暖かいくらいでした。行動時間2時間程度のコースでしたが下山したときは生還したというくらいほっとしました。
カメラはメーカーが-10℃でも問題なく動作するとアナウンスするFUJIFILMのミラーレスを使いました。X-H1にXF50-140mmF2.8
R LM OIS WR、T-X4にはCANON EFS 10-22mm F3.5-4.5+fringer EF-FX
PRO2を着けての2台体制としました。低温には何ら問題なく動作しました。しかし、指先の違和感のため撮影に集中することができず構図も露出も何もかもが中途半端となってしまいました。よく見かける何でもない雪山の写真でも相当な準備と困難を経て得られたものであることがわかりました。プロはやっぱりすごいということです。
2024/03/03
車山山行
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