久しぶりに発達障がいについての講演を聴きました。自閉症という言葉ではなくPDD(広汎性発達障がい)という言葉で自閉症スペクトラムを表す話は初めてでしたが、これは大いに腑に落ちるところがありました。自閉症という言葉、診断名はそろそろ他の言葉に換えるべきではないのかと思います。また、発達障がいのあるなしに関わらず、人は人間関係によって成長するという考え方にも共感しました。PDDの原因が生理学的に明らかになってもこのことは“真”であり続けると私は考えます。2000年に国立特別支援教育総合研究所で受けた石川知子さん(当時筑波技術短期大学教授)の講義は今も私の考え方の拠り所です。次のブロックは当時の私のメモです。(南の風のホームページ「久里浜だより2000.5.20」より)
自閉症の定義はICD(WHOによる『国際疾病分類』)とDSM(アメリカ精神医学会による『精神障害に診断ならびに統計のための手引書』)がレジメにあります。石川先生はそれらの定義を「散文的な叙述」と言われました。また、その診断をする際の判断について「コンテクストに合っている」という表現もされました。「コンテクスト context」には「文脈」という訳語があります。でも、これはひょっとしたら日本語にはない概念かも知れません。「文脈」という訳語は誤解が生じるかも知れません。人は自分の体験や経験の上に立ってその時その時の理解なり判断をします。その判断の流れがcontextではないでしょうか。話をしていて「ああ、やっとわかった」と思うときがあります。「腑に落ちる」という表現の仕方もあるでしょう。それはcontextとして理解し得たということだと思います。
今日の講演は私にとって“コンテクストに合う話”でした。
さて、BESSAの“グレースペシャルセット”が届きました。マットグレーにシルバーのカラースコパーはただただ端整な佇まいです。保証書を見ると“新古品”か。ボディもレンズもケースも使用感は全くなし。ただ、ファインダーのレンズに指紋が付いていて、でも、それは下手に清掃されずに届いたということです。やわらかいガーゼの乾拭きでクリアになりました。そのファインダーはライカのM6を凌ぐとか。私はライカを知りませんが、それもそうかも知れないと思うほどの透明感です。LR22を2個入れてシャッターを切ると芯のある金属音がして実に頼もしい。アテンザもそうですがこのBESSAとカラースコパーも“今”に続く文脈に思いを馳せてしまいます。
2008/05/28
コンテクストに合う話
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