2008/09/19

『奏でることの力』

ブラームスの交響曲第2番のCDを探していて見つからずでしたが、はて、そのCDを持っていたかどうかが定かではありません。どうしてブラ2を聴きたくなったかというと、若尾裕『奏でることの力』(春秋社 2000)を拾い読みしていたからです。この本は“音楽(音)そのもの”について考えてしまうエッセイが詰まっている。音楽と死についても考えさせられる。私の関心テーマのひとつである「奏(かなで)」もこの本に触発された言葉だ。この本に「ブラームスの第2番のシンフォニー」が「静かで落ち着いた、しかも暗くはない音楽」の例として出てくる。「この世で最後に聴く音楽」と題されたエッセイにだ。ホスピスの音楽療法を全く知らないわけではないが、この本では音楽療法というパラダイムでは論じられることが少ないパンドラの箱のふたを開けるようなアプローチがある。箱の中には言葉を尽くせないほどの音楽の魅力と力、謎が入っている。若尾裕の著書はそのような深淵を含みながら、だからこそ私の心を掻き立てる。音楽療法の実践においては+αの知見の必要性が問われるが、果たして、最後に頼れるのは音楽そのものの質ではないのか。

台風一過、夜空に月が姿を見せています。明日の朝はまん丸のホットケーキでも焼きましょうか。

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