2026/07/04

今頃のハーヴェイ『新自由主義-その歴史的展開と現在』

小国喜弘の論文「「教育実践」の歴史性-戦後教育の転換に焦点をあてて」(小国喜弘)(東京大学大学院教育学研究科 基礎教育学研究室 研究室紀要 第40号 2014年7月) は大変示唆に富んでいて、とりわけ目を引いたひとつに次のフレーズがあります。

さらに1970年代末葉には、イギリスにおけるサッチャー政権、アメリカにおけるレーガン政権などが成立し、新自由主義が政治の主導権を握り始める。総体としていえば、人権意識の覚醒こそが新自由主義浸透の基盤を準備したことをハーヴェイらが論じているが2)、果たして学校教育においてもそのような関係を読み取り得るのだろうか。またもし総体としてそのような関係を認め得るとして、新自由主義への抵抗の可能性は教育実践の歴史の中にどのように再発見することができるだろうか。

先日、森島豊著『人権思想とキリスト教:日本の教会の使命と課題』(教文館 2016)を読んでいて小国喜弘のこの論文の記述がにわかに気になってきました。誤解を恐れずに言うならば、長年感じていた学校教育での人権の語られ方のもどかしさが首をもたげてきたのです。そもそも人権とは何か。人権思想はどのようにして生まれ語られてきたのか。小国が指摘する新自由主義との関係は学校教育の視座からどのように捉えられ得るのか。不勉強の私は今頃というか今更というべきか、ハーヴェイの『新自由主義ーその歴史的展開を現在』(渡辺治監訳 作品社 2007)を読もうと取り寄せました。20余年前の本です。原書は2005年に出ています。この本はページ数はありますがおよそ半分は解説に当てられています。門外漢の私にはそうすんなりと読めそうにないと思っていましたが比較的字面を追うことはできそうに思いました。かといって小国が指摘する記述がどこなのかまだわかっていません。私が理解するには今しばらくかかりますが、「人権」や「自由」について深く考えるステップとなることに興味津々です。

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今頃のハーヴェイ『新自由主義-その歴史的展開と現在』

小国喜弘の論文「「教育実践」の歴史性-戦後教育の転換に焦点をあてて」(小国喜弘)(東京大学大学院教育学研究科 基礎教育学研究室 研究室紀要 第40号 2014年7月) は大変示唆に富んでいて、とりわけ目を引いたひとつに次のフレーズがあります。 さらに1970年代末葉には、イギリス...